私meetsピカソ

 ピカソの展覧会は今まで何度も観てきましたが、これまでで一番人生を理解できたと思った展覧会でした。それはポールスミスの空間デザインによって、視覚的にも彼の人生のフェーズが表現されていたからだと思います。次の空間に足を踏み入れる度に雰囲気がガラッと変わり、楽しい驚きがありました。

 フェーズが変わるたびに別人のような画風になっていくピカソ。観ているうちに私自身も自分の人生の歩みを肯定できる気持ちになっていきました。これまで自分の人生が層のようになっていると感じていました。一貫性がないような、一本通った芯がないような後ろめたさを感じた時期もありました。

 でもピカソの作品の変遷を観ていると、環境や出会いによってどんどん画風が変わっていきます。それは自然なことであり、それが人生なのだと感じました。変化は楽しんでいけばいい。

 ピカソの創作意欲は晩年に向かって増していきます。最後の数年に描いた絵は、塗り込んだりはしていないけれど、迫力に満ちていました。残された時間が僅かだからこそ表現したい思いが、生命力となって弾け飛ぶような作品でした。

 好きな画家は?と聞かれたら、これからはピカソと答えそうな気がします。


365日の展覧会

はは、むすめ、むすこのアートな日々

0コメント

  • 1000 / 1000