月の夜

娘の塾のお迎えの時間がちょうど皆既日食の時間と重なった。


家族みんなでお迎えに行こうか?!


直前に思い立って、大急ぎで出かける準備をする。

息子も張り切ってパジャマの上からパーカーを羽織った。



夜のお散歩はちょっとしたイベントになった。

普段より妙に人がいる。

みんな上を見上げているから、きっと目的は一緒だ。


こんなに人を動かす月のパワーってすごいな。

昔から人は月を眺めて来た、その脈々と受け継がれるものを感じた。


息子が「お団子を食べながらお月見をしたい!」と言い出した。

月見=お団子。

なんだかどんどんお祭りみたいになってきた。

流れに任せて行ってみよう。やってみよう。


お迎えの道中に月は見られず、諦めきれない私たちは家まで遠回りをして月が見えそうな場所を探す。


1軒目のコンビニにお団子はなく、別のもので代用しようと息子に提案すると「お団子がいい」と譲らない。


月見=お団子。

そうだよね。

諦めるのはまだ早い。


2軒目のコンビニまで歩く。

店内をぐるぐる回り、やっぱりないなぁと思ったら、レジの前にみたらし団子を発見!!

キャー!と小さく歓喜する。


無事にお団子をゲットし、再び月が見えそうな場所を探して歩く。

ふと後ろから声をかけられ振り向くと娘の仲良しの友達がいた。

ご家族みんなで月を探して歩いているらしい。


一緒にしばらく歩くと、今後は別の娘の友達に会った。

ご家族でカメラを構えて月を探していた。


なんだか夏祭りみたい。

こんな夜に、友達に会えるなんてちょっと特別な気分だ。


結局月は見られなかったけど、楽しい夜となった。


帰宅して、息子は待ちに待った団子を大喜びで食べた。


月を見たら、今日のことをまた思い出すだろう。

そんな夜だった。


365日の展覧会

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はは、むすめ、むすこのアートな日々

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