家に帰ると急に疲れが押し寄せてきて眠ってしまった。
夕食を作る元気はなく、お弁当を注文。
のそのそと起きて食べると、また布団へ。
全ての力を使い切ったような状態になっていた。
夫が帰宅し、私の様子を見に来た。
私は今日の出来事を、朝から起こった様々な出来事をひとつ残らず伝えたい想いで話した。
夫に全部伝えなければ、忘れてしまいそうで、消えてしまいそうで、全部伝えようと一生懸命話した。
涙をこぼしながら話す私。
ふと夫を見ると、夫の目に涙が。
え?泣いてる??
夫の涙。
夫と出会ってから15年。
彼の涙を初めて見た。
「私は、今日の日を自分でとても納得している。誰のせいにすることもなく、そう思えていることがとても嬉しい」
私は夫にそう話した。
「◯◯(私の名前)がそんな風に思えていることが、俺も嬉しいよ」
と夫は言った。
初めて見た夫の涙は、嬉し涙だった。
私たちは沢山悩んで、探して、決断して、努力して、心折れそうになって、でも踏ん張って、今日の日を迎えた。
気がつけば、みんなが息子の幸せを考えてくれていることに感謝する気持ちだけがあった。
そう思えるこの日に辿り着いたことが、私は幸せだと思った。
だからこの先は大丈夫。
もう不安はない。
新しい始まりを迎えるだけだ。
生きている間に受け取れるギフトのような日があるとするなら、
今日はまさにその日だった。
終わり。
0コメント