夕方、洗濯物を畳みながら、何気なくテレビをつけた。
見たい番組がないため、撮り溜めた録画の中からまだ観ていなかった「こんな夜更けにバナナかよ」を軽い気持ちで見始める。
映画への予備知識はほとんどなく、タイトルからは内容が想像できない。
私が録画したのではないから、夫かな?
10歳の娘が少し前にもう観たらしく、「いい映画だったよ。障害者のお話だった」と言っていて気になっていた。
洗濯物を畳む間のちょっとの時間観るつもりが、気づいたら最後まで観てしまった。
その後ずっと映画の余韻に浸りながら、寝る前にもう一度観たくなった。
どうしてこんなに心動かされたのかな。
その理由を確かめたかった。
もう一度観て、あぁ、この場面か、と気づいた。
それは、主人公が人工呼吸器をつけた後の病室で、声にならない声で母親を呼ぶ場面。
母と息子が見つめ合って、涙を流す場面。
最後の息子から母親に宛てた手紙に書かれていた言葉。
ドキッとした。
もしかしたら息子も将来、私に対してそう思うかもしれないなと思った。
去年の息子の担任の先生に最後に言われた言葉も蘇った。
「お母さんは頑張れちゃう人だから、頑張りすぎないでください」
私は私の人生を大切に生きよう。
私は何をしたいの?
今までで一番強く、その問いを心に留めている。
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