娘とピアノのストーリー

毎年春に行われる娘のピアノの発表会。

そろそろ曲を決める季節になりました。


娘が以前からいつか弾きたいと言っていた「エリーゼのために」。

ちょっと難しすぎるかな?と思いつつも「先生に言うだけ言ってみたら?」と提案してみました。

ですが娘は「恥ずかしくて言えない」とのこと。


その日レッスンから帰ると、息を弾ませながら「先生に『発表会でエリーゼのために弾く?』って言われた!」との報告が!!


すごーい!!と2人でジャンプして喜びました。


さらに同じ日、私のライフコーチひとみさんの知り合いのピアニスト富永峻さんが子供向けの演奏会を開催することを知ります。

なんとなく気になって曲目を見てみると、なんと「エリーゼのために」&娘が弾きたいと言っているもう1曲「主よ人の望みの喜びよ」が入っているではないですか!

こんなことってあるんですね。

もうこれは聴きに行くしかないでしょうと思い行ってきました。


演奏会は、ピアノとの距離が今までに経験したことがないくらい近くに。

子供たちはどこで聴いてもいいということで、ピアニストの方の指の動きを間近で見て、音を感じて、特別な味わいのある演奏でした。

そしてその演奏の素晴らしさ。舞踏会の楽し気な様子、月の光る夜、行進する馬とそれに乗っているであろう英雄の姿等々…ひとつひとつの曲の映像が浮かぶようで、その世界に引き込まれていきました。


全ての演奏が終わった後、「ピアノ弾いてみたい人いる?」とピアノの周りを囲んでいる子供たちに向けて声がかけられました。

一人の子がポロンと一音弾き、そのほかの子たちは席に戻る中、一人その場に留まる娘。


え?


「弾いてみる?」と司会の方が優しく誘導してくださり、ピアノの前に座ると、

前回の発表会で弾いた曲をためらいがちに弾き始める娘。


曲のはじまりを少しだけ弾くのかなと思ったら、1曲まるごと弾いてしまいました!


えーーー!!!


あの恥ずかしがり屋の娘が、こんなことをするなんて。


びっくりです。



彼女の中にあった、彼女を押し出す勇気。


ピアノが好きなんだな。


特別なんだなと思いました。



娘の新たな一面を見られた瞬間でもあり、彼女のピアノを応援していきたい。


そう改めて思った日でした。



~娘8歳とピアノのストーリー~





365日の展覧会

はは、むすめ、むすこのアートな日々

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