ピアノの練習を終えた娘が私に言った。
「ママ、教えてくれてありがとう」
分からないところはいつも私が教えている。
娘「ママも子供の頃はおばあちゃんにピアノを教えてもらってたの?」
私「ママはおばあちゃんには1回も教わったことないなぁ」
娘「えー、じゃあ分からないところはどうしてたの?」
私「レッスンの時に先生に聞くか、一人でがんばってたね」
その後、娘がこう言った。
「おばあちゃんも本当はママみたいにしたかったんだろうね」
一瞬、時が止まった。
「え?なんでそう思うの?」
「だっておばあちゃんは働いてたから、そうしたくてもできなかったんじゃないかなって」
私には娘が神様に見えた。
私は母に対して、感謝と同時に憤りを持っていた。
もっとこうしてほしかった、もっとこう在ってほしかった。
そんな苛立ちを抱えていた。
だからこそ私は、子供の頃に私が嫌な思いをしたようなことは絶対子供たちにはしないと思って接してきた。
けれど娘に言われてハッとした。
母は、父の分も働いていたんだ。
分かっていたつもりだったけれど、私は分かっていなかった。
私がこんなに丁寧に子育てできているのは、私が子育てに専念できる環境にあるからだ。
分かっていたつもりだったけれど、私は分かっていなかった。
娘に言われて、私は気づくことができた。
神様が娘を私の元へ連れてきてくれたのかな。
娘のことを、すごいなと思った。
心がスーッと浄化して、いろんな苛立ちに対しての、その向こう側を一気に見ることができた。
相手の気持ちに思いを馳せたら、受け取ろうという気持ちになった。
娘が私に起こした奇跡。
私の元へ来てくれた娘に、感謝の気持ちでいっぱいになった。
~娘 8歳8ヶ月が私に起こした奇跡の日~
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