20年ぶりの書道

 冬休みの宿題。子供たちの書き初めに付き添いました。

まず小学4年生の息子。お題は「美しい山」です。


 息子を観察していて面白かったのが、漢字を書く時とひらがなを書く時で、彼のモチベーションが変わることです。漢字の時は、「はいはい」と適当な感じ。止めや払いも心こもっておらず。側から見ている私は「もっと丁寧に書いてよー!」と内心ヤキモキします。

 ところがひらがなパートになると、途端に美しく書き上げるのです。ハネや払いの丁寧なこと。なんですか、この違いは。全部同じモチベーションで書いてもらいたいわ!とついついボヤきそうになります。(笑)

 息子の中で慣れ親しんでいる文字と、そうでない文字の違いなのかなぁと思ったり。そんな発見があった今年の息子の書き初めでした。

 続いて小学6年生の娘。お題は「緑の大地」です。「決して覗いてはなりませぬよ」と言わんばかりの鶴の恩返しスタイルで、部屋を出されてしまった私。一人で篭って書き上げました。3枚ある清書用紙のうち、1枚目はお手本をなぞって感覚を掴んだ様子。続いて2枚目は大の字が歪んでしまったのが気に入らない様子。そして渾身の3枚目。「あー!」という声が聞こえました。なんと筆を用紙の上に落としてしまったよう。2枚目を提出することになりました。まあ、結局は新学期の席書会で書いたものが飾られるわけなので、良いのではないでしょうか。


 感心するのは、娘は左利きなのですが、毛筆は右手で書くところです。左手での毛筆は難しいらしいのです。私が利き手じゃない方の手で書くことを想像すると、作品として成立しなさそうなのですが、娘は一定のクオリティーで書き上げます。「実は左利きなんだよ」と言われなければ、作品を見ても、左利きの人が右手で書いた作品だとは気づかないでしょう。

 二人のそれぞれの個性を感じたところで、今年はなんだか私も書いてみたくなりました。毎年子供たちは書き初めをしているのに、自分は書こうとしなかったのが不思議なくらいです。せっかく目の前に書道セットがあるのだから、書いてみれば良いじゃない。今年は自然とそんな思考になりました。

 20年ぶりの書道です。大学時代に、国語の教員免許を取るための必修科目で書道があって、その時に書いて以来です。さて、書けるでしょうか。

 「躍動」が良いな。今年のテーマにしたい言葉です。20年ぶりに筆を握って書き始めました。止めや払い、力の抜き具合、意外と手が覚えているものですね。お手本なしだったので感覚で書きましたが、こんな感じになりました。


 Take2です。躍のバランスがイマイチですね。動は動きを出したくて、ダイナミックに書く書家をイメージして書きました。(笑)

 時間があればもっと何枚でも書きたいくらい、集中するし、楽しい表現の時間でした。書道良いですね。年の初めに書き初めをする理由が、この歳になって分かったような気がしました。この楽しいと感じた感覚を大事にしていきたいです。

 余談ですが、帰宅した夫にも書き初めを勧めたところ、こちらの作品になりました。


 「…。プランBもお願いします」と、違うパターンも書いてもらいました。


 笑。がんばっていただきたいです。


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はは、むすめ、むすこのアートな日々

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