「自分を褒めてあげてね」

　今は詳細は書けないのですが、8年越しの夢が叶いました。高い高い壁に思えていたこと。ある日ふっとそこに辿り着けたのです。本当に叶ったことが信じられなくて、ソワソワする感じ。あまりに予兆なく叶ったので、拍子抜けするような感じもします。とても不思議です。

　全てが整った時、そういうことが起きるのかなと思いました。これまでのどの時でもなく、今だったのでしょう。確かに全てのピースが揃ったような感じがします。

　曖昧なことしか書けずもどかしいですが、納得しました。ちょうどアトリエのお仕事の日で、アトリエの先生にその話をしたら、涙を流して喜んでくれました。先生のその姿を見て、驚きとじわじわと実感が湧いてきました。

　「mumさん本当に頑張ったね。すごいことだよ。ぼーっと生きることもできるのに、本当によく頑張ったね。自分を褒めてあげてね」

　先生はそう言って、私をハグするような仕草をしてくれました。

「きっとこれから後に続く人のための道になるよ。相手と闘って拓いた道じゃなくて、mumさんは相手と一緒に考えながら道を切り拓いていった。そのことがすごいよ」

　私も涙が出そうになりました。長いお付き合いだから、私のこれまでを見てきてくれた人だから、こんな風に気持ちを分かち合ってもらえる。それがとてもありがたいと思いました。社会とのブランクが約10年あった私に、仕事人として社会に復帰させてくれた人でもあります。

　長い付き合いだからこそ分かち合える気持ちがある。人とつながり続けることの価値を感じた瞬間でもありました。

　すごいことが起きたんだ。まだまだ信じられない気持ちもありますが、自分を褒めてあげようと思います。