パステルの先生

 アトリエに来る子供たちの間で、私がパステルアートの先生であるという認知度が上がってきているようで、教える機会が増えてきました。

 いつも元気で、おしゃべりが止まらなくなりがちなSちゃん。小学4年生の女の子です。前回描いた猫の絵の背景をパステルで描きたいということで、私も隣で描きながら一緒に描いていきました。コットンを使った色の塗り方。色の重ね方。細かい描写の表現。空と地面のつながり。白の描き方。影の描き方等々。Sちゃんの中のイメージをヒアリングして、こんな描き方もあるよと提案していきました。一緒に描いていくことは良いレクチャーの仕方だなと思いました。

 パステルの柔らかな色合いとふわふわの毛の猫の相性が抜群で、とても良い仕上がりになりました。Sちゃんも満足な仕上がりになったようで、「もう1枚描く!」と2枚目へ突入。2枚目は海を描きました。そして残り5分というところで3枚目へ突入。宇宙の絵を途中まで描きました。お迎えにきたお母さんがとてもとても喜んでくださって、額に入れて飾ろう!と親子ではしゃいでいる姿に私も嬉しくなりました。

 やっぱり形にできたという達成感が、次への意欲を引き立てるのだと思います。1から一人で完成させる道のりは遠く感じてしまうけれど、誰かと一緒に辿り着くことができたら、次もやってみようと意欲が湧くでしょう。そのうち一人でも辿り着ける自信がついていくでしょう。息子の療育や、娘の勉強の伴走の仕方に通じるものを感じました。

 そして私はそうやって手助けしてあげることが喜びかもしれないと思いました。息子のABA療育でいつもしているプロンプトです。誰かの何かを達成に導いてあげること。「できた」を増やしてあげること。それが私の喜びの源かもしれません。

 

365日の展覧会

はは、むすめ、むすこのアートな日々

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