息子の学校での時間がどうしたら良いものになるかを考えています。障害を持った子も通常級で一緒に勉強する。そういうインクルーシブ教育の学校に息子は通っています。国語、算数、道徳以外は通常級で学んでいます。
授業の内容によっては息子には難しいものもあります。長々と説明を聞いている時間、することもなくただ待っている時間、見通しが立たなくて不安になる状況、目新しい物や活動という刺激。学校生活にはそういった息子にとっての頑張らなくてはいけない壁がいくつもあるでしょう。
息子と接していてつくづく思うことは、想像力の必要性です。本人が言葉で伝えることが難しいですから、こちらが想像して察しなければいけません。しかも事前にです。
・今からこの場所に行くけれど、息子はこの行動が苦手そうだな。事前にスケジュールを紙に書いて説明して、見通しを持たせてから出発しよう。
・これは息子にとってちょっとハードルが高いから、スモールステップで先にAをさせてからBをしよう。
・待ち時間を頑張って待てるように、この強化子を持っていこう。強化子の効力を上げるために、この強化子はしばらく与えないでおこう。
私の頭の中はいつもこんな思考がぐるぐると渦巻いています。何も考えず息子と接するということはできません。そんな思考に疲れる時もあります。たったこれだけのお出かけのために、こんなに準備する親もいないだろうな。そんな風に想像して、ふと寂しくなる時もありました。きっと同じような子育てをされている人は、少なからずそういう思いを抱いているんじゃないかなと想像します。
話をインクルーシブ教育に戻します。通常級にいる息子に、他の子と同じ課題をさせる現状について、もっと他に方法はないものだろうかと思うようになりました。例えば通常級の子がする課題や行動のレベルを10とするならば、息子は7とか6とか5であってもいいと思うのです。息子にとってちょうどいい学習の内容を考えて支援する。じっと待つ時間が長いのであれば、少し別室に移動して戻ってくる。それで良い状態で息子が過ごせるのであれば、それが良いと思います。そういうフレキシブルな対応ができることが、支援の先生がついてくださるメリットだと思うのです。
支援が必要な子を、通常級のレベルに引き上げられるように頑張らせるのではなくて、支援が必要な子の状態に合わせる。そのために支援が必要な子を別の場所に分離する必要はないのではないでしょうか。その子に合った学習をすることと、他者と一緒に学び合う場を確保することは、両立できるのではないかと私は考えます。支援する側の工夫次第だと思うのです。
その方法を一緒に考えてくれませんか?
私たちは学校の先生とチームになって、その方法を模索していきたいのです。
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