研修2日目。セラピーのロールプレイをした後に、実際のお子様を相手にセラピーをした。研修2日目にしてもう?!と面食らう気持ちもあるけれど、現場に出て学ぶのが一番なのだろう。それに、自閉スペクトラム症の特性は人によって千差万別。机上で対応を学ぶより、実際にお子様と接しながら対応を学ぶ方がベストなのだろうと思った。実際、研修に参加してくれた4人のお子様はみんなそれぞれタイプが違った。
研修を担当してくれた先生方はみんな褒め上手。リアクションがとにかく大きい。一緒に遊びながらも、その子に必要な課題をやりとりの中に散りばめている。そのことに感心した。例えば、物の位置の表出が苦手なお子様には、車のおもちゃを並べて遊んでいる時に、「これはどこに置く?」と聞きながら、わざと車のおもちゃをその子が置きたいであろう場所と違う場所に置く。そうするとお子様は「違うよ。ここの下」と置きたい場所を言葉で伝えることができる。言えなければ正しい言い方を教えてあげる。そうして自分が伝えたいことを言葉で伝えられるように導いていた。そういった工夫は日常の色んな場面でできると思った。息子の言葉の表出を伸ばしたいのだから、息子が言えると良い言葉を引き出せる場面を作ることを意識していこうと思った。
そして今日の研修が、私に思い起こさせてくれた一番のことは、相手を喜ばせるという基本姿勢だった。やってほしいことをやった後には楽しいことがあるよ、とお子様に知ってもらうこと。やってほしいこととは、社会で生きていくために自閉スペクトラム症のお子様が身につけると良いスキルであったり、適切な関わりのことである。それを習得する練習をしているのだけど、それができた先にはこんな楽しいことがあるよ、と感じてもらうこと。だからもっとやりたいと思ってもらうこと。そのための導きが私たちABAセラピストの役割なのだと改めて思いました。
そのためには、セラピストと関わる時間が楽しいと思ってもらうことが大事。今日、色んなお子様と接して、目の前にいるお子様を楽しませるということの大切さ身をもって体験した。それと同時に、息子への接し方をもっと見直そうと思った。目の前の息子を楽しませることを意識しているか?かける言葉をちゃんと選んでいるか?動機付け、価値付け、勇気付けの言葉をかけられているか?
帰宅後の私は、息子への接し方が変わったと感じた。それは私の目に映る息子の見え方が変わったから。その辺りのことはまた改めて書いてみたいと思う。
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