あなたの話を聴きたい

 

 運動会の1週間前くらいからちょこちょこ声が出ていた息子。運動会前日はかなりの頻度で出ました。本番は大成功で終わり、その後の1週間はまだ余波があるのか、時々声が出るという状況。

 継続して受けているABA療育のコンサルで、そのことについて相談しました。新たな介入方法をしてみましょうかと提案され、昨夜コンサル後から実施。息子もきっと私たちの対応が変わったことに気づいたはずです。

 対応が変わると起きるのが「バースト」と呼ばれる現象です。今までと違う対応に反発して一時的に反応が大きくなるというもの。今日はちょうど休日だったため、時間をかけてじっくりと新たな対応をする余裕がありました。

 息子は夕方くらいまでは小さなバースト現象で済んでいました。ところが夕方、あることをきっかけに、タガがはずれたかのようにワーワーと声を出し始めました。こんなことは久しぶりです。おそらく数年ぶりくらい。

 変わらぬ対応をすることが大事なので、ニュートラルに接していました。しかし、以前より成長し体力がついた息子はなかなか止む気配がありません。声を出したり、泣いてみたり、こちらを試す時間が延々と続きました。私もそういうことには慣れているつもりでしたが、久しぶりだったことと、パワーアップしていた息子の反応に、心身ともに疲弊してしまいました。

 ようやく収まり、疲れたのか息子はすぐに寝ました。たぶん元々疲れていて眠かったのだろうと思います。ぐっすりと眠る息子の顔を見ながら、私も色々と考えました。もっと息子と向き合わないといけないと。

 新しい介入方法が嫌だったのだろうことは明白です。そこに至る背景、運動会が大変だったこと。そこを頑張って乗り越えたこと。だけど疲れてしまったこと。きっとそこに寄り添う言葉を、普段からもっとかけておくべきだったのではないかと思いました。ゆっくり過ごせるように配慮したり、「頑張ったね、偉かったね」と何度も声がけしていましたが、共感的理解が足りなかったのではないかと思いました。

 そして、私と息子が過ごす時間が減っていることも、少なからずあるのではないかと思います。私が娘の方に時間を割いている分、息子はパパと週末に過ごすことが多い。パパと過ごす時間はアクティブに活動ができて、発散できていると思います。ただ、息子の心に寄り添うという部分が欠けていたんじゃないかと思うのです。

 目覚めた息子に、素直なその気持ちを伝えました。大変だったことにママも気づけなくてごめん。困っていたら、声を出すのではなくて、「疲れた」「休みたい」と言葉で伝えてほしい。そしたら一緒に考えることができるから。そう息子に伝えました。

 息子は「うん」と返事をしてくれました。その後は穏やかに1日を過ごすことができました。

 私はあなたの話を聴きたい。ずっとそう思っていたはずなのに、息子と会話が思うようにできないことから、大事なところでその気持ちを忘れていたのかもしれない。ABA療育の対応をきちんとすることばかりに思考が偏っていたかもしれない。

 言葉というツールが思うように使えなくても、人と人なのだから、息子の話を聴こうとする姿勢を忘れちゃいけないんだ。

 そんな反省と共に、息子と対話することを諦めないと、改めて決意した夜でした。

 

 

言葉の表現は増えています。
相変わらず不思議な世界観だけれど。

365日の展覧会

はは、むすめ、むすこのアートな日々

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